先日、自動車保険の更新通知が届きました。
封を開けると、昨年より月1,400円ほど高い金額が記載されていました。年換算で16,800円。「修理費の物価上昇に伴い……」という説明文が添えられていましたが、正直なところ、こんなに上がるとは思っていませんでした。
自動車保険だけではありません。電気代、水道代、生命保険など——2026年は固定費があちこちでじわじわ上がっています。第一生命経済研究所の試算によると、2026年は4人家族の年間家計負担が約8.9万円増加する見通し(政府の物価高対策で約2.5万円軽減後でも6.4万円増)。月換算で5,000〜7,500円が「何もしなければ」消えていく計算です。(体感的には、影響はもっと大きい気がする)
今日は自動車保険の更新を入口に、固定費を一括で見直す手順を整理します。
1. なぜ「固定費の値上がり」は変動費より厄介なのか
食費や外食費が上がれば「今月使いすぎた」とすぐ気づきます。でも固定費は毎月自動的に引き落とされるので、上がっても気づきにくいのです。
しかも固定費は「やめる・変える」に心理的なハードルがあります。保険は何かあったら怖い、通信会社を変えるのが面倒、そういった感覚がブレーキになって放置されがちです。
その放置コストは意外と大きい。月3,000円の節約を12ヶ月継続してNISAに回せば、10年で40万円以上になります(年5%運用・複利)。固定費の見直しは一度やれば毎月効き続ける「不労所得」的な節約です。
我が家の節約の基本方針として、「変動費より固定費を先に切る」 を徹底しています。詳しくはこちら→「教育費がない」は思い込み?3つの聖域なき節約
2. 自動車保険:今回の値上げの背景と、実際にできる対策
なぜここまで上がったのか
2026年1月、損害保険ジャパン・三井住友海上・あいおいニッセイ同和の大手3社が、自動車保険を平均6〜7.5%値上げしました。これは過去最大の引き上げ幅です。
理由は3つです。
- 修理費の高騰:部品代・工賃がインフレに連動して上昇
- 車両の高度化:カメラ・センサー・電子部品が増え、ちょっとした接触事故でも修理費が跳ね上がる
- 自然災害の増加:台風・大雨による車両被害が保険料計算に影響
つまり今後も「車が高機能になるほど修理費が上がる→保険料が上がる」というトレンドは続きます。
我が家は中古車にしか乗りませんし、車両保険もつけていないので、修理費の高騰とか言われても関係ないはずなんですが…保険料とかは便乗値上げされていても、なぜその金額になるのか説明がないので、釈然としませんね。。とはいえ、任意保険を外すわけにはいかないのが実情です。
対策①:ネット型(ダイレクト型)に切り替える
同じ補償内容でも、ネット型に切り替えるだけで20〜30%安くなるケースがあります。代理店型は担当者の営業コストが保険料に乗っているため、その分を削れるのがネット型のメリットです。
事故対応が「電話のみ」になる点は確かにデメリットですが、ロードサービスや弁護士費用特約はネット型でも付けられます。「担当者に全部任せたい」という方以外は、一度見積もりを取る価値があります。インズウェブやSBI損保の一括見積もりサービスで、複数社を一度に比較できます。
我が家は通勤の運転距離が非常に長いせいで、ネット保険だと意外と高くついてしまい、昔から付き合いのある営業所の保険に入ったままですが、正直、自動車保険は毎年見直す習慣をつけても良い商品だなと思っています。
対策②:特約を整理する
自動車保険には気づかずに付いたままの特約が積み重なっていることがあります。
- 車両保険:新車で高級車に乗っていたり、残価設定・クレジットローンを組んでいて貯蓄等の余裕がないという方以外は本当に必要か検討
- ファミリーバイク特約:125cc以下のバイクを持っていなければ不要
- 個人賠償責任特約:クレジットカードや他の保険に付帯していれば重複
対策③:等級・年齢条件を確認する
長年同じ保険会社を使っていると「当初設定した運転者条件が現状と合っていない」ことがあります。子どもが独立して車を使わなくなった、夫婦のどちらかが通勤で使わなくなった——そういった変化があれば、条件を見直すだけで保険料が下がることがあります。
会社を変えるまでしなくても、どういった条件で契約しているのかは面倒くさがらずに毎年見直しましょう。
3. 生命保険・医療保険も「静かな値上がり」が進んでいる
自動車保険ほど話題にならないものの、生命保険・医療保険も見直しが必要な時期に来ています。
インフレが2%続くと、20年後に保険金の実質価値は67%まで目減りします。「30年前に入ったままの死亡保障2,000万円」は、現在の生活水準で見ると実質1,300万円程度の価値しかなくなっている可能性があるのです。
この問題はインフレ時代に生命保険は見直すべき?の記事で詳しく整理しています。子育て世帯が「いつ・何を・どのくらい」持つべきかの基準も書いているので、保険が多い・少ないが気になる方はあわせて読んでみてください。
4. 通信費・サブスクは「二重契約」が最も多い無駄
共働き家庭で特に起きやすいのが、スマートフォンやサブスクの二重契約です。
- 夫婦それぞれが個別に動画サービスを契約(実は同じサービス)
- 昔入ったまま使っていない課金アプリ
- クラウドストレージが家族バラバラで複数加入
家族であればAmazonやGoogleのアカウントを共有することでPrimeビデオやKindle本、GoogleDriveの容量などいろいろなものを共有できます。(別居の親とでも共有できるものもあるでしょう。)
こうしたサブスク費は年に一度、家族全員の分を一覧にして確認する機会を作ると効果的です。我が家はスプレッドシートに「誰が・何に・いくら払っているか」をまとめていて、年に1回棚卸しをしています。
格安SIMについては、子どもの見守り端末との組み合わせも含めてこちらの記事で実体験を書いています。見守り機能はキャリアでなくても十分使えます。
5. 「一括見直し」のすすめ方
固定費の見直しは、一項目ずつやっていると途中で疲れます。年に一度、まとめて棚卸しする日を決めるのが継続のコツです。
我が家では毎年3〜4月の保険更新シーズンを「固定費見直し月間」にしています。各社からの更新通知が届くこの時期に、以下のチェックリストを一気に処理します。
固定費チェックリスト(年1回)
- 自動車保険:ネット型への切り替え比較、特約の整理
- 生命保険・医療保険:保障額がインフレ後の実態に合っているか
- スマートフォン:格安SIMと比較して差が5,000円以上なら乗り換えを検討
- 電気・ガス:新電力・ガスのセット契約でポイント還元を活用
- サブスク:家族全員の契約を並べて重複を排除
まとめ
- 2026年は自動車保険が過去最大の6〜7.5%値上げ。理由は修理費高騰・車両の高度化・自然災害増加
- 4人家族の年間家計負担増は約8.9万円の試算(第一生命経済研究所)
- 固定費は変動費より「気づきにくく・変えにくい」分、放置コストが大きい
- 自動車保険はネット型への切り替えで20〜30%削減できるケースあり。特約の整理も有効
- 生命保険はインフレで実質保障額が目減りしている可能性がある。見直しタイミング
- 年に一度、「固定費見直し月間」を決めて一括棚卸しするのが継続のコツ
物価高は食費や光熱費のように「毎日体感できる上がり方」をするものと、保険料のように「更新通知が来るまで気づかない上がり方」をするものがあります。後者の方が、気づいたときのダメージが大きい。更新通知は、見直しの絶好のきっかけです。